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People 社員コラム 海洋建設のしごと

これからのマリコンの将来性が高い理由とは?

著作者:frimufilms/出典:Freepik

「マリコンって将来性あるの?」と、就職や転職を考えている方は気になりますよね。建設業界の中でも規模が大きく、社会インフラを支える仕事として注目されていますが、一方で「きつい」「休みが少ない」といったイメージも根強いのではないでしょうか。

しかし、マリコン業界は今後さらに発展していく可能性を秘めています。防災・減災やブルーインフラといった成長分野、洋上風力発電などにより、受注環境の向上が考えられ、マリコン業界が、今後さらに発展していく可能性を秘めていることが分かります。

この記事では、これからのマリコンの将来性について、データや具体的な事例を交えながら解説していきます。

マリコンの受注環境が上向く理由とは?

近年、建設業界を取り巻く環境は、少子高齢化や地方の過疎化といった社会構造の変化、建設労働者の不足、地球温暖化対策といった課題に直面しています。しかし、このような厳しい状況の中でも、マリコン(大手ゼネコン)の受注環境は上向く傾向が見られます。その背景には、いくつかの理由が存在します。

老朽インフラの更新需要がある

高度経済成長期に集中的に整備された道路や橋、トンネル、港湾などのインフラは、築後50年以上経過し、老朽化が急速に進んでいます。これらの老朽インフラの維持・修繕、更新は喫緊の課題となっており、今後、大規模なインフラの更新需要が見込まれています。

国土交通省によると、2018年度末時点で、建設後50年以上が経過する道路橋は、今後20年間でさらに大きく増加すると予測されています。このような膨大なインフラの更新需要は、マリコンにとって大きなビジネスチャンスとなります。

防災・減災対策の強化が必要

近年、日本各地で発生している地震や豪雨などの自然災害は、甚大な被害をもたらしています。これらの災害から国民の生命と財産を守るためには、防災・減災対策の強化が不可欠です。

国土強靭化計画に基づき、堤防の強化や河川改修、耐震性の高い建物への建て替えなど、さまざまな防災・減災関連の工事が行われており、今後もその需要は高まると予想されます。マリコンは、高度な土木技術や施工能力を活かして、これらの防災・減災対策プロジェクトに貢献していくことが期待されています。

防波対策
防波対策

ブルーインフラ

近年、建設業界で注目を集めているキーワードの一つに「ブルーインフラ」があります。海中の炭素を取り込んで貯留する海洋生態系の「ブルーカーボン」と呼ばれる温室効果ガス(二酸化炭素)の吸収源拡大のための、生物共生型港湾構造物をブルーインフラと呼びます。

これは、従来型のコンクリート構造物中心の インフラ整備から転換し、自然環境との調和や生物多様性の保全を重視した、藻場、干潟などを利用した持続可能なインフラ整備を指します。

ブルーインフラが注目される背景

地球温暖化による海面上昇や異常気象の頻発化に伴い、従来型のコンクリート構造物中心のインフラ整備では、自然災害のリスクが高まり、環境負荷も大きくなるという面がありました。このような背景から、自然の力を活かし、環境負荷を低減しながら、防災・減災機能も強化できるブルーインフラが注目されるようになりました。

マリコンにおけるブルーインフラの役割

マリコンは、海岸や港湾などの海洋土木工事を得意とする企業です。長年培ってきた技術やノウハウを活かし、ブルーインフラの設計・施工においても中心的な役割を担うことが期待されています。具体的には、以下のようなプロジェクトが考えられます。

1. 自然海岸の再生・創出
消波機能の高い人工リーフ(人工的な暗礁)や海浜を整備することで、海岸線の侵食を防ぎ、自然災害から人々の暮らしを守ります。また、生物の生息・生育環境を改善し、豊かな生態系を保全します。

2. 干潟・藻場の再生・創出
干潟や藻場は、水質浄化機能や生物多様性の維持に重要な役割を果たしています。これらの再生・創出は、豊かな海洋環境を取り戻すために不可欠です。

3. 緑地や水辺空間の整備
港湾区域に緑地や水辺空間を設けることで、ヒートアイランド現象の緩和や生物多様性の向上を図ります。また、人々が憩える空間を創出し、地域活性化にも貢献します。

ブルーインフラの将来性

ブルーインフラは、国土交通省も推進する、持続可能な社会の実現に向けた重要な取り組みです。マリコンは、ブルーインフラ関連のプロジェクトに積極的に参画することで、新たな事業機会を創出し、将来にわたって安定した収益を確保できる可能性があります。

洋上風力発電のビジネスチャンス

近年、地球温暖化対策やエネルギー安全保障の観点から、世界的に再生可能エネルギーの導入が加速しています。中でも、洋上風力発電は、陸上風力発電と比べて、

  • より強い風が安定的に得られる
  • 大規模な発電設備を設置しやすい
  • 騒音や景観への影響が少ない

といった利点があり、日本でも成長が期待される分野として注目されています。政府は、2040年までに30GW〜45GWの洋上風力発電の導入目標を掲げており、官民一体となって開発が進められています。

マリコンの役割と期待されるビジネスチャンス

洋上風力発電の建設には、海底の地盤調査、基礎工事、風車の設置など、マリコンの技術力が欠かせません。洋上風力発電ができるようになるまでに構造物の建設がどのように行われるのか、過程をみると、マリコンとの関わりがわかりますのでご紹介します。

洋上風力発電の建設のための工程

1. 海底地盤調査・解析
洋上風力発電施設の建設に適した海底地盤かどうかを調査・解析します。地盤の強度や安定性を評価し、最適な基礎構造を検討します。

2. 基礎工事
風車を支えるための基礎を海底に構築します。水深や地盤条件に応じた様々な工法があり、マリコンの専門知識が活かされます。例えば、

  • モノパイル式
  • ジャケット式
  • 浮体式

などがあります。

3. 風車設置工事
巨大な風車を海上輸送し、基礎に設置する工事を行います。クレーン船や特殊な作業船を用いた高度な技術が求められます。

4. 海底ケーブル敷設工事
発電した電力を陸上に送電するための海底ケーブルを敷設する工事を行います。海底の地形や地質を考慮しながら、適切なルートを選定し、ケーブルを保護する必要があります。

5. 運用・メンテナンス
洋上風力発電施設の長期安定稼働を支えるため、定期的な点検や補修を行います。腐食対策や海生物付着防止など、海洋環境特有のメンテナンス技術が求められます。

このように洋上風力発電は、マリコンにより多くの建設のための工程があります。洋上風力発電のための機械はこれからさらにその数を増やして行くでしょう。ここでもマリコンの受注環境が伸びる可能性が高いことがわかりました。

まとめ

ここまで、これからのマリコンの将来性が高い理由について解説してきました。老朽インフラの改修需要の高まりや、防災・減災意識の向上、洋上風力発電など新たなビジネスチャンスの創出が期待されています。

マリコンは、これまで培ってきた海洋土木技術やノウハウを活かし、新たなビジネスチャンスを獲得していくことが期待されます。マリコン業界は今後も成長を続けていく可能性が高い理由に納得いただけたと思います。ぜひ、興味のある方は、これからのマリコンの担い手にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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