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潜水士と港湾潜水技士の資格について|試験の難易度と対策

潜水士の役割は多岐に渡りますが、この記事では“一般的な潜水士”と海上構造物の建設や修理、保守といった海洋建設の仕事に必要な“港湾潜水技士”の資格について紹介します。

「潜水士」を目指す人や将来「港湾潜水技士」を考えている人に向けて、試験の難易度や対策、費用、勉強時間など、資格を取得する際に参考となる情報をお届けします。

海洋建設の仕事において必要となる“港湾潜水技士”の仕事内容や講習内容、潜水士についての詳細を知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。

潜水士と港湾潜水技士

「潜水士」と言えば、水中に潜っている姿を想像しませんか?実は潜水士と言っても、色々な種類があることをご存知でしょうか。

ここではまず、一般的な「潜水士」と海洋建設では欠かせない「港湾潜水技士」の違いについて紹介します。

どちらも潜水作業に関わる資格ですが、その役割や求められるスキル、資格取得までの道のりは異なります。それぞれ詳しく解説していきます。

潜水士

潜水士は、分かりやすく言うと素潜り以外の方法での潜水作業で、機械の力を使って圧縮した空気を吸って水中のなかで作業を行う場合は「潜水士」の国家資格が必要になります。

法律上「潜水機を用い、かつ、空気圧縮機若しくは手押しポンプによる送気又はボンベからの給気を受けて、水中において行う業務」を行います。

潜水士が活躍している仕事については、「海の中で仕事をしよう!潜水士のお仕事〜未経験OK求人〜海洋建設に転職して潜水士に!|社員コラム」をご覧ください。

港湾潜水技士

港湾潜水技士は、国土交通省の民間資格制度にもとづく登録資格のことをいいます。

潜水士の技術及び地位の向上を図り、港湾工事の的確な施工を寄与することを目的としています。 一般的な潜水士の資格とは異なり、海洋環境下での高度な技術と知識を持つことが求められる職業です。

※基本水深に対する資格の制限はありません。

潜水士と港湾潜水技士の違い

どちらも潜水作業に関わる資格ですが、資格所得に大きな違いがあります

  • 潜水士・・・潜水士の資格は基本18歳以上であれば受験資格があり学科試験だけで合格出来ます。
  • 港湾潜水技士・・・港湾潜水技士の資格は受験資格から制限があります。
2級港湾潜水技士は「潜水士」の試験合格後、潜水士としての実務経験年数が6年以上必要で、1級港湾潜水技士は2級港湾潜水技士合格後3年以上の実務経験が必要になります。港湾潜水技士の試験は潜水士の試験と違って学科試験と実技試験の両方があります。

「潜水士」の試験を受けるには?費用や概要

潜水士の国家試験を受験するには、いくつかの要件を満たし、所定の手続きを行う必要があります。費用や試験の概要、受験資格など、気になるポイントを詳しく見ていきましょう。

潜水士試験の受講資格について

潜水士試験の受験資格は、年齢や学歴による制限はありません。どなたでも受験することができます。ただし、免許の申請は、合格後18歳になってから申請することができます。

潜水士試験の概要

潜水士試験は、学科試験のみで実技試験はありません。
試験の概要は以下の通りです。

費用・会場・試験時間・問題形式・合格点

項目 詳細
費用 8,800円
会場 各地方の実施センター
試験時間 4時間 (※休憩なし)
問題形式 5択のマークシート形式
合格点 科目ごとの得点が40%以上、かつ、合計点が60%以上
試験科目 ・潜水業務 10問(30点)
・送気、潜降及び浮上 10問(25点)
・高気圧障害 10問(25点)
・関係法令 10問(20点)

開始時刻等は地域ごとに定められているため、受験を検討されている方は最新の情報を入手するようにしましょう。

潜水士試験の合格率や難易度は?

潜水士試験は合格率が毎年変動するため、一概に「簡単」や「難しい」と断言できないものの、国家資格としては比較的合格率が高めと言えるでしょう。

ただし、油断は禁物です。合格率の高さに惑わされず、しっかりと試験対策を行うことが重要です。

試験の難易度は、受験者のバックグラウンドや学習経験によって大きく左右されます。例えば、ダイビング経験者や理系の出身者であれば、学科試験の一部は比較的容易に感じるかもしれません。しかし、未経験者や文系の出身者にとっては、専門用語や物理・数学の知識が必要となるため、十分な学習時間を確保する必要があります。

科目 内容 対策
潜水業務 潜水作業の種類、潜水計画、安全管理など 教科書や参考書で基礎知識を固め、過去問で実践力を養う
送気、潜降及び浮上 送気装置の操作、潜降・浮上の手順、緊急時の対応など 図解や動画を活用してイメージを掴み、手順を覚える
高気圧障害 減圧症、空気栓塞症などの症状、予防策、応急処置など 専門用語を理解し、原因と対策を整理する
関係法令 労働安全衛生法、高圧労働安全規則など 条文を読み込み、重要な部分を暗記する

学科試験対策の参考として、過去問題や対策テキストなどを活用することをおすすめします。

潜水士試験合格に向けての勉強時間

潜水士試験の難易度はそこまで高いとは言われていませんが、十分な勉強時間が必要です。目安としては、10〜20時間程度の学習期間を確保することが望ましいでしょう。個人の学習ペースや経験によって必要な時間は異なりますが、計画的に学習を進めることが重要です。

自分の得意不得意に合わせて、重点的に学習する分野を調整すると共に、過去問を繰り返し解くことがポイントです。出題傾向や自分の弱点を把握しておきましょう。

海洋建設に欠かせない「港湾潜水技士」の資格について

港湾潜水技士
港湾潜水技士

港湾潜水技士とは、港湾の建設や維持管理に欠かせない、高度な潜水技術を持つ専門家です。

港湾潜水技士の資格取得について、詳しく解説していきます。

1〜3級の港湾潜水技士

港湾潜水技士は、1級、2級、3級の3つの等級に分けられています。
特に1級は、最も高度な技術と経験を有する潜水士であり、あらゆる潜水作業を監督することができます。
それぞれの等級に応じた責任と権限が定められており、安全で確実な作業を遂行するために重要な役割を果たしています。

資格の等級が高いと、監督者としての役割も担うことができます。 キャリアアップを目指すなら、上位等級の取得は大きな目標となるでしょう。

港湾潜水技士になるためには何が必要?

港湾潜水技士になるためには、まず潜水士の資格を取得する必要があります

潜水士の資格取得後、一定の実務経験を積み、学科試験と実技試験の両方を合格することで、港湾潜水技士の資格を取得することができます。それぞれの等級に必要な実務経験年数や講習の内容は異なりますので、事前に確認しておくことが重要です。

講習内容については「港湾潜水技士とは?普通の潜水士との違いについて」を参考にご覧ください。

受講費用

  • 1級 25,000円
  • 2・3級 35,000円

潜水士合格後の経験年数
港湾潜水技士の受験資格を得るためには、潜水士としての経験年数が必要となります。経験年数は潜水士の資格を取得した日から計算され、必要とされる年数は等級によって異なります。

それぞれ以下の表にまとめます。

等級 必要な実務経験年数
1級 港湾潜水士2級合格後、実務経験3年以上
2級 3級潜水技士合格後、実務経験3年以上 or
潜水士として6年以上の実務経験
3級 潜水士免許を取得後、実務経験3年以上
※一定の場合を除く(指定校である高等学校指定学科で潜水課程を修めた場合)

試験
学科試験と実技試験の両方

まとめ〜潜水士を取得して働きながら港湾潜水技士を目指そう〜

この記事では、潜水士と港湾潜水技士の違いや資格取得方法などについて紹介しました。潜水士の資格は、水中での作業を行う上で必須の資格であり、様々な分野で活躍の場を広げることができます。

さらなるキャリアアップを目指すのであれば、「港湾潜水技士」の資格を取得することがおすすめです。より高度な潜水作業に携わることができ、キャリアアップと収入アップを図ることができます。

東日本海洋建設では、未経験からでも新しい道を切り開くチャンスがあります。まずは現場に足を踏み入れ、実務を経験することからスタートしてみませんか。必要な技術や知識を身につけていくためのバックアップをいたします! 港湾潜水技士やキャリアアップに興味を持たれた方は、ぜひ採用ページからお問い合わせください。海で働くという新しい挑戦を全力でサポートいたします。

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