前回、ケレン作業について「ケレン作業とは?どんな作業？なんのためにやるの？|社員コラム」をご紹介しましたが、 今回の記事ではケレン作業時の粉塵飛散を防ぐための道具について、ご紹介します（弊社では、水中部でのケレン作業が多いため、シート等で養生して行っております。 そのため、弊社では使用していない道具（工法）については、一般的なご紹介になります）。

外の現場でケレン作業を行う際は、研磨の際に粉塵が飛散してしまうことが少なくありません。 粉塵の飛散を防止するために必要な道具は様々ありますが、今回はその中から5つの道具をご紹介します。

場所や目的に合わせて道具選びをすることで作業効率が上がるだけでなく、 粉塵から身を守りながら安心して作業を行うことができるので、ぜひ参考にしてください。

ケレン作業とは？

ケレン作業とは、鉄材などを塗装する前に行う工程の一つです。塗料の密着度を高めるために重要な作業で、土木工事や港湾工事などには欠かせない作業です。 ケレン作業の詳細については「ケレン作業とは?どんな作業？なんのためにやるの？|社員コラム」の記事を御覧ください。

ケレン作業の粉塵飛散防止ツール

ケレン作業時は、研磨の工程などで発生する粉塵が飛散することがあります。そのために必要なツールが粉塵飛散防止ツールです。 多種多様なツールが存在しますが、今回ご紹介するのは、一般的に使われている5つのツールです。

・塗膜粉じん飛散防止湿潤液

塗膜粉じん飛散防止湿潤液は、水系湿潤化剤です。2種、3種ケレン作業で使用されることが多く、ウールローラーや刷毛を使用して塗布します。

塗膜粉じん飛散防止湿潤液を使用した工法は、飛散する塗膜片が湿潤化することが特徴。粉塵を浮遊させずに落下させ、乾燥後に皮膜化する仕組みです。塗膜除去作業で剥離した塗膜片の飛散の抑制ができ、塗膜中の有害物が環境に流出拡散するリスクも減少します。

・バキューム吸引・パワーツール ケレンシステム

バキューム吸引・パワーツール ケレンシステムは、文字通り粉塵を瞬時に吸引することで飛散を防止する仕組みです。ツールの先端に吸引する管が取り付けられており、作業と同時に使用することで、粉塵を飛散させることなくケレン作業を進めることができます。

・ダストレスケレン工法

ダストレスケレン工法は、真空吸引装置によって粉塵の飛散を防ぐ工法です。ケレン工法ではよく研削材の吹き付け方式を採用していますが、 これを回転する研削刃物に変えることで、発生する廃棄物をほぼ塗膜クズのみにします。これにより、廃棄物を大幅に減少させることが可能になります。

・集塵機付きサンダーケレン工法

サンダーケレン工法とは、「ベビーサンダー」という電動工具を使用することで古い塗装を除去し、新しく塗装面の補修を行う工法です。

ベビーサンダーに集塵機を付けることで、飛散した粉塵を集めるのが「集塵機付きサンダーケレン」です。 ベビーサンダーにカバーとホースを取り付け、集塵機で粉塵を吸い込みながら塗膜剥離を行います。

また、サンダーの刃の周辺に取り付けられた丸いカバーによって、サンダーの刃を壁に対して平行に保つことができます。 これにより削りすぎがなくなり、均一な塗膜剥離が可能になります。

・(湿式)集塵装置付きディスクグラインダーケレン工法

ディスクグラインダーに取付けられた集塵装置によって、水を噴射させて飛散を抑制＆吸引除去する工法です。 圧着がしやすい平面な箇所では粉塵の飛散が少なく、狭小部など部分的な施工も可能。ただし、自治体によっては全集の養生を求められる場合もあります。

まとめ

ケレン作業で発生する粉塵飛散を防ぐ道具には様々な種類がありますが、現場に適した粉塵飛散防止ツールを選ぶことで、呼吸器を保護しながら安心して作業することができます。

ケレン作業の詳細について知りたい方は、「ケレン作業とは?どんな作業？なんのためにやるの？|社員コラム」 の記事でご紹介しているので、こちらもぜひご覧ください。